非贵金属触媒を使って常温でアンモニアを窒素と水素に変换
-アンモニアのエネルギー利用によってカーボンニュートラルに贡献-
大学院创成科学研究科 中山雅晴教授、片山祐助教、藤井健太教授らの研究グループは、アンモニアの電気化学的触媒酸化において、有害な窒素酸化物(NO3-、NO2-など)を発生せず、無害な窒素のみを生成する非貴金属触媒の開発に成功しました。
本研究成果は、2021年5月27日にアメリカ化学会誌「Applied Materials & Interfaces」のオンライン版で公開され、表紙絵(Supplementary cover)にも選定されました。
概要
アンモニアは肥料を始めとする化学原料として世界中で使われてきましたが、最近、エネルギー分野での利用が注目されています(経済产业省资源エネルギー庁ホームページより)。その理由の一つは、アンモニアがカーボンニュートラルを実现するための切り札である水素の「キャリア(输送媒体)」となる可能性があるからです。アンモニア(狈贬3)は分子中に17.8飞迟%もの水素を蓄えています。水素は燃焼时に颁翱2を発生しないクリーンな燃料ですが、常温?常圧で気体であり、液化するためには极低温(-253℃)が必要です。このため、水素を安全かつ大量に贮蔵?输送することは困难です。一方、アンモニアは液化が容易なことから、すでに液化アンモニアとして広く利用されており、贮蔵?输送技术や安全対策は确立されています。そこで、水素をアンモニアの形でいったん贮蔵?输送し、利用する场所で水素に変换する方法が注目されています。もちろん、水素に変换する工程で颁翱2や有害物质を出してしまっては意味がありません。
再生可能エネルギー由来の電力を使って、アンモニアを水素と窒素に分解できれば、ゼロエミッション [1] が達成されることになります。アンモニアの電気分解では陰極で水素が発生し [2] 、陽極でアンモニアが酸化されます [3] 。白金系触媒は電気化学的アンモニア酸化に対して高い活性をもつことが知られていますが、高価である上、有害な含酸素窒素種(NO3-、NO2-など)が多く生成するという問題がありました。本研究グループは、積層二酸化マンガンの1ナノメートル程度の層間にニッケルイオンと銅イオンを同居させ、アンモニア含有水を電気分解したところ、100%に近いファラデー効率 [4] で無害な窒素に変換されることを発見しました。
开発した触媒の构造
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アンモニア存在下、非存在での各触媒の电流応答 -
※表紙デザイン(Supplementary cover)、片山助教作成
用语の説明
[1] ゼロエミッション 廃棄物を一切出さない資源循環型のシステム
[2] 水素発生反応 2H2O + 2e- → H2 + 2OH-
[3] アンモニア酸化反応 2NH3 + 6OH- → N2 + 6H2O + 6e-
[4] ファラデー効率 電気分解に要した全電気量と物質の生成に寄与した電気量との割合
?谢辞
本研究は日本学术振兴会、科学研究费补助金基盘研究(叠)の助成を受けて実施しました。
?论文情报
- 論文題目:Ni- and Cu-co-intercalated Layered Manganese Oxide for Highly Efficient Electro-oxidation of Ammonia Selective to Nitrogen
- 著者:Kenji Nagita, Yoshiki Yuhara, Kenta Fujii, Yu Katayama, Masaharu Nakayama*
- 掲 載 誌:ACS Applied Materials & Interfaces
- 顿翱滨:10.1021/补肠蝉补尘颈.1肠04422
