乳児期のアトピー早期強化治療、3歳時点でも食物アレルギーを抑制 ~早期介入で卵アレルギーも有意に減少~
本研究成果は、国際雑誌「The Allergy」に掲載されました。
※1:多施设共同ランダム化比较试験とは、复数の医疗机関が连携し、患者さんをランダムに治疗群へ割り当てて効果を検証する研究手法のこと。
図:今回の研究の全体像
プレスリリースのポイント
- 乳児期早期に発症したアトピー性皮肤炎に対し、早期から炎症を十分に抑える治疗を行った早期强化治疗群の子どもは、3歳时点でも食物アレルギー(特に鶏卵アレルギー)の有病率が有意に低いことが分かりました。
- アトピー性皮肤炎は、早期强化治疗群と従来治疗群の両群とも90%以上が軽症以下で良好なコントロールが维持できていました。
- 2歳时のスギ花粉感作は、早期强化治疗群が、従来治疗群と比较して、有意に低い倾向を示しました。
- 成长(身长?体重)については、3歳时点で両群に差はないことが确认されました。
- 乳児期早期からのアトピー性皮肤炎治疗が、アレルギー疾患の进展を抑える新たな戦略となる可能性を示しています。
研究の背景
アトピー性皮肤炎は、乳児期に最初に现れることの多いアレルギー疾患であり、その后、食物アレルギーや喘息、アレルギー性鼻炎へと进展する「アレルギーマーチ」の出発点と考えられています。皮肤のバリア机能が障害されることで、皮肤からアレルゲンが侵入し、感作が起こることが近年明らかになってきました。
本研究グループはこれまでに、多施设共同ランダム化比较试験にて、乳児期早期のアトピー性皮肤炎に対して炎症を十分に抑える治疗(早期强化治疗)を行うことで、生后28週时点の鶏卵アレルギーを有意に减少させることを报告しました()。今回、その効果が3歳まで持続するのかを検証しました。
研究概要
- 本研究は、全国多施设で実施されたランダム化比较试験(笔础颁滨试験)に参加した乳児を、3歳まで追跡した前向きコホート研究(笔础颁滨-翱狈研究)です。
- 生后7~13週でアトピー性皮肤炎と诊断された乳児650名(全国16施设)を、
?早期から积极的に炎症を抑える「早期强化治疗群」(プロアクティブ疗法)
?ガイドラインに沿った「従来治疗群」(リアクティブ疗法)
の2群に无作為に割り付け、生后28週まで治疗を実施しました。 - その后は通常诊疗を行い、3歳まで食物アレルギー、皮肤症状、アレルギー性疾患、成长などを评価しました。
主な研究结果
- 3歳時点の食物アレルギー全体の有病率は、早期強化治療群 47.4%、従来治療群 58.8%と、早期強化治療群で有意に低下していました。
この差は主に、生后28週时の负荷试験における鶏卵(生卵)アレルギーの既往が少なかったことによるものと考えられ、早期の耐性获得が示唆されました。 - 生卵アレルギーの既往は、早期強化治療群 30.4%、従来治療群 40.5%と、有意な差が認められました。
なお、ほぼすべての子どもが3歳までに何らかの加热卵を摂取可能となっていました。 - アトピー性皮肤炎の重症度は両群で同等で、90%以上が軽症以下でした。全身疗法が必要となった子どもはいませんでした。
- 生后28週时に认められた身长および体重の差は、3歳时点では消失していました。
- 喘鸣、喘息、アレルギー性鼻炎の発症率に有意な差は认められませんでしたが、2歳时のスギ花粉感作は、早期强化治疗群が従来治疗群と比较して有意に低い倾向を示しました。
発表者のコメント
本研究は、乳児期のアトピー性皮肤炎に対して早期から十分に炎症をコントロールすることが、食物アレルギーの长期的な予后やアトピー性皮肤炎のコントロールに影响を与える可能性を示しました。皮肤治疗による十分な湿疹のコントロールと适切な食物导入を组み合わせることで、アレルギー疾患の进展を抑える新たな予防戦略につながることが期待されます。
特记事项
本研究は、日本医療研究開発機構(AMED)免疫アレルギー疾患実用化研究事業、乳児期早期発症のアトピー性皮膚炎を追跡しアレルギーマーチへの影響を探索する前向きコホート研究(PACI-ON コホート)の支援を受けて実施しました。
発表论文情报
- 題名:Three-year follow-up of the PACI randomized controlled trial (PACI-ON): effects of early intervention for atopic dermatitis on atopic march
- 着者:山本贵和子(责任着者)1、斋藤麻耶子1、佐藤未织1、石川史1、豊国贤治1、犬塚祐介1、谷口智城1、小笠原久子1、岛田真実1、樺岛重宪1、饭仓克人1、土屋邦彦2、森元真梨子2、峠冈理沙2、益田浩司2、细井创2、加藤则人2、亀田诚3、髙冈有理3、重川周3、竹村豊4、徐アレキサンダー5、佐藤さくら5、海老泽元宏5、糸永宇慧5、长谷川俊史6、脇口宏之6,7、藤泽隆夫8、金井怜8、山出史也9、中野泰至9、夏目统10、安冈竜平10、近藤康人11、森雄司11、川口隆弘12、二村昌树13、杉浦一充14、北沢博15、滨畑裕子16、秋山真志17、河野通浩18、朴庆纯1、福家辰树1、小林彻1、斎藤博久1、Hywel C.Williams19、大矢幸弘(础惭贰顿开発代表者)1,14,20
- 所属名:
? 1)国立成育医疗研究センター(東京都)? 2)京都府立医科大学大学院 医学研究科(京都府)? 3)大阪はびきの医疗センター(大阪府)? 4)近畿大学 医学部(大阪府)? 5)国立病院機構 相模原病院(神奈川県)? 6)山口大学大学院 医学系研究科(山口県)? 7)大分大学 医学部(大分県)? 8)国立病院機構 叁重病院(三重県)? 9)千葉大学大学院 医学研究院(千葉県)10)浜松医科大学(静冈県)11)藤田医科大学 ばんたね病院(愛知県)12)公立昭和病院(东京都)13)国立病院機構 名古屋医療センター(愛知県)14)藤田医科大学 医学部(愛知県)15)东北医科薬科大学(宫城県)16)さいたま市立病院(埼玉県)17)名古屋大学大学院 医学系研究科(愛知県)18)秋田大学大学院 医学系研究科(秋田県)19)Lifespan and Population Health, University of Nottingham(英国)20)名古屋市立大学大学院 医学研究科(愛知県)
- 掲載誌:The Allergy
- 顿翱滨:
お问い合わせ先
- 国?研究開発法? 国?成育医療研究センター アレルギーセンター
诊疗部长 山本贵和子
- 国立成育医疗研究センター
企画戦略局 広报企画室 神田?村上
罢别濒:03-3416-0181(代表)
贰-尘补颈濒:办辞丑辞蔼(アドレス蔼以下→苍肠肠丑诲.驳辞.箩辫) -
名古屋市立大学病院
病院管理部 経営課経営係 宮田
罢别濒:052-858-7529
贰-尘补颈濒:丑辫办辞耻丑辞耻蔼(アドレス蔼以下→蝉别肠.苍补驳辞测补-肠耻.补肠.箩辫) -
大阪はびきの医疗センター
事务局経営企画グループ 岩桥
罢别濒:072-957-2121(代表)
贰-尘补颈濒:丑补产颈办颈苍辞办辞耻丑辞耻蔼(アドレス蔼以下→谤补.辞辫丑辞.箩辫) -
近畿大学 医学部
医学部?病院運営本部 総務広报課 南川?橋本
罢别濒:072-288-6303
贰-尘补颈濒:尘别诲.办辞丑辞蔼(アドレス蔼以下→颈迟辫.办颈苍诲补颈.补肠.箩辫) -
山口大学医学部
総務課 広报?国際係
罢别濒:0836-22-2009
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叁重病院
広报担当
罢别濒:059-232-2531
贰-尘补颈濒:315-办补苍谤颈办补蔼(アドレス蔼以下→尘补颈濒.丑辞蝉辫.驳辞.箩辫) -
千叶大学医学部附属病院
病院広报室 數馬?松浦?室田
罢别濒:043-226-2225
贰-尘补颈濒:虫补别6025蔼(アドレス蔼以下→辞蹿蹿颈肠别.肠丑颈产补-耻.箩辫) -
藤田医科大学
法人本部 広报部 森本
罢别濒:0562-93-2492
贰-尘补颈濒:办辞丑辞-辫谤蔼(アドレス蔼以下→蹿耻箩颈迟补-丑耻.补肠.箩辫) -
公立昭和病院
総务课 佐藤
罢别濒:042-461-0052
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名古屋大学大学院 医学系研究科
総務課 総務係 柴田
罢别濒:052-744-2228
贰-尘补颈濒:颈驳补-蝉辞耻蝉蔼(アドレス蔼以下→迟.尘补颈濒.苍补驳辞测补-耻.补肠.箩辫) -
秋田大学
総務企画部 広报課 佐藤
罢别濒:018-889-3019
贰-尘补颈濒:办辞耻丑辞耻蔼(アドレス蔼以下→箩颈尘耻.补办颈迟补-耻.补肠.箩辫)
